創作小説怪異談~4話~

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(^^)おまけの箸休め記事

 季節は秋。
学校は学園祭の準備で賑わっている。
2学期に転校してきた私も徐々に学校生活に馴染んできていた。
私が順調に学校生活を送れるのも隣で学園祭の準備をしている彼のおかげだろう。
彼、佐藤 紫苑(サトウ シオン)は神主の息子である。
『なんに見てるんだよ!作業しろって!』
紫苑は笑いながら話しかけてくる。
『悪い。考え事をしていたんだ』
『悩み事か??聞くよ??』
『違うんだ。どうでもいいことさ』
と私は含み笑いをした。
『、、、変なやつ』
と紫苑は作業に戻った。
紫苑は、家柄見えないものが見える体質だ。
そんな彼は普通と違う人生なのに悲観することもなく逆に明るい性格だ。
彼の周囲の環境がそうさせているのか、私とは正反対の性格だ。
そんなことを考えていると紫苑は必要な資材があると教室を後にした。
教室には私を除いて二人の生徒がいる。
一人はメガネにいヘッドフォンを首にかけたサブカル系の男性。名前は、翔 由太郎(ショウ ユタロウ)
もう一人は明るい髪に制服を着くずしたチャラ男系の男性。名前は、追 星太(オイ セイタ)
どちらも紫苑の幼馴染らしい。
教室には作業音のみで沈黙が続く。
唐突に追が口を開く。
『アイツねっ!実は昔はあんな明るくなかったんだゼ!』
翔はため息をはき、追の言葉をフォローするように
『はぁぁ。紫苑はお前を気にかけてるようだから言うけど、実はそうなんだ』
『紫苑の家柄のせいで昔は内面的で人と関わることを避けていたんだ』
追は割り込んできて
『でも今はそれを乗り越えて明るく生きているんだゼ!』
また翔はため息をはき
『ったくお前はいつも余計なことばかり話して、、、』
『でもそんな性格だから紫苑も変われたんだろうな』
と今度は優しい顔をした。
私は紫苑にも辛い過去があることを知り驚いた。
そんな彼だから私に気にかけてくれているんだろうか。
まだ出会って間もないが紫苑について知れた事が嬉しかった。
本人の性格上絶対話すことのない過去だろう。
ガラガラとドアの開く音が聞こえた。
紫苑が笑いながら頭ぶつけたと教室へ入ってきた。
それを馬鹿にしながら私たちは学園祭の準備の続きをしたのだった。

 学園祭当日。
学校はさまざまな人で溢れていた。
私と紫苑は校内のホールへ向かう途中だった。
『なあ珠州。この間アイツらに俺の過去聞いたみたいだな』
『うん、まあ』
『お前もいつか笑えるようになるさ』
そう言うと紫苑は前を向いて歩き出した。
唐突なその言葉に私は照れてしまった。そして居心地の良さを感じた。
その時だった。私は校内の異変気づいた。
いつしか周りは異様なまでの人ごみで紫苑もその異変に気づいていた。
紫苑が『離れるなよ』と手を繋ぐ。
しかし周りは、バスケットボール状の黒い円状の塊に黄色い斑点がついたものの集合体に侵食されていく。
そして仮面を被った男が集合体の中から現れた。
仮面は埴輪のような間抜けなものだが、それが逆に不気味だ。
仮面の男は紫苑の腕を掴み集合体の中へ連れ出していく。
『紫苑っ!!』
咄嗟に叫んだが相手の力が強く、繋いだ手も引き離されてしまった。
大丈夫だと心配をかけまいと笑う珠州。
『紫苑ーーーーー!!』
そして集合体は消えホールはいつもの景色に戻り膝をついている未曾有だけが残った。
その時私は気づいてしまった。
彼への想いを、、、、、、

FIN

お話は以上です。続きを書いていただけると嬉しいです。
ご覧頂きありがとうございました。

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この記事を書いた人
jackjan

テレビ好きで妊活中の主婦。
妊活での辛い時もテレビが励ましてくれます。
そんなテレビ好きの私のブログではテレビの情報をお届けしていきます!
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・・・等。

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